タオルケットについて

■タオルケット

タオルケットは、パイル糸の長いものや、高密度に織り上げたものなど保温性にも優れているので、夏季に限らず、冬季にもオールシーズン活用できます。素材としては綿が圧倒的に多いですが、盛夏用に麻などが使われています。タオルケットは従来パイル織物であり、「パイル抜け」という欠点がありますが、それを解消したのがマイヤー編みのタオルケットです。それまではパイル糸を浮かせて構成する製法でしたが、、糸をタテ・ヨコの基布に絡ませて編み上げたものなど、パイル抜けしにくいものなどが人気の高い商品になっています。反面、経糸(たていと)にポリエステル糸を使用するために重くなり、毛羽抜けの量が多少多いこともあります。

最近は4重ガーゼや6重ガーゼの多重織りガーゼのタオルケット三河地域で開発され、通気性や肌触りのう柔らかさが好評を得ています。片面をパイル織りで片面をガーゼにしている製法も今治で開発されており、両面を使い分けるタオルケットもあります。色やデザイン性だけでなく、吸湿性や肌触りの良さ、洗濯のしやすさ、乾きやすさなどの機能性を考えた設計が必要となります。

 

■ タオルの歴史

タオルの発祥に関する確実な文献はないが、1811年フランスにおいてその原理が考案されたのが最初ではないかと伝えられている。また、タオルの語源は、スペイン語のトアーリャ(Toalla)かフランス語のティレール(Tirer)からきた言葉だと言われている。もともと浴布といった意味であるが、現在は布面にパイルをもつテリー織りのことをタオルと呼んでいる。

日本にタオルが入ってきたのは明治5年、大阪税関の諸輸入品目のなか「浴巾手拭2打、7円60銭」と記録が残っているのが公式に示す最初のもののようである。そして日本におけるタオル製造のはじめは、明治13年頃、大阪の井上コマが竹製のタオルを作ったのが最初で、その後、明治21年には、大阪の綿業家中井蔵右衛門によって浴用手巾織機(打出機)が考案され日本のタオル界に画期的な変革をもたらした。手拭き用としてのタオル需要が主体であったパイル織物は、現在では様々な分野で活用され、お風呂を中心とした水まわり商品、タオルケットなどの寝具関連商品へと発展し、さらに「拭くためのパイル製品」から「着るパイル製品」などへと用途の範囲が拡大している。現在、愛媛県の今治市と大阪府の泉佐野市(泉州)がタオルの二大産地である。

 

 

■ タオルケットの種類

・織りのタオルケット

①織り上げたパイル表面にパターンや柄をプリントしたもの。一般にプリントタオルケットと言われる。今治産地発祥で現在中国製が多い。

②糸を染めてから凹凸のパターンに織ったもの。ジャガード織機で織るので、ジャガードタオルケットと言われる。ジャガードタオルケットにプリントをしたものをジャガードプリントタオルケットと言う。今治産地発祥で現在中国製が多い。

③織り上げたタオルケットを染料につけて全体を染め上げたもの。ズブ染めタオルケットと言われる。今治産地、泉佐野産地で発祥、現在中国製が多い。

④シャーリングジャガードタオルケット、シャーリングプリントタオルケット。シャーリング加工とは、パイル表面をカットしてビロードのようにソフトで滑らかな感触を持たせたものである。このシャーリングは、パイルに比べて表面が緻密なのでプリントが美しく染め上がる特徴がある。しかし、パイルをカットしているので吸水性が落ちることと、2本でつながっていた糸が切断されているので、細いパイル糸が抜けやすくなるという欠点がある。

・同時織りガーゼケット

片面をパイル織りで片面をガーゼにしている製法。今治で生産されている。

・マイヤーケット

糸をタテ・ヨコの基布に絡ませて編み上げたものなので、パイル抜けしにくくなり人気の高い商品になっている。生地にプリントをしたものが多い。

片面をパイルのまま、片面をシャーリング加工したツーウェイケットという製法が愛知県幡豆で開発され、春夏はパイル面、秋冬はシャーリング面を使用し、年間使用できるマイヤーケットもある。愛知県蒲郡や奈良でFBZという織機で生産されているが、現在中国製が多い。

・ガーゼケット

2重ガーゼ生地を縫製で張り合わせる製法のガーゼケットが発祥。縫製技術が高度な為、稀少である。同時織りガーゼという製法もある。愛知県蒲郡産地では4重~6重ガーゼを同時に織り込む技術で織り上げる製法。

 

■ 取扱方法

・タオルケットは製造工程の間で細かいほこりが付着してしまう。初めは細かい粒子が出るが、洗濯ネットに入れて2~3回の洗濯で落ち着いていく。プリントしているタオルケットは、新しいうちは必ず白いものと分けて洗う必要がある。

・タオルケットは長い時間の放置により、折り目の地組織が弱くなったり、退色の度合いが中がわと表面で違ってくる場合があるので、注意が必要である。

・タオルケットのパイルは、使用や洗濯により、パイルが引けて、ほつれが目立つことがある。このような場合は、パイルが引けて伸びてしまった箇所を根元で切ってしまえば、それ以上ほつれが進むことを防止できる。

 

  • タオルケットの構造(マイヤーケット、ガーゼケットは別構造)
  • タオル織りとは、地タテ糸とパイルタテ糸の2種類のタテ糸に、ヨコ糸がが入され、組織された織物である。通常の表と裏に均一にパイルが出たベーシックなタオル織りは、地タテ糸2本、パイルタテ糸2本(表・裏)、ヨコ糸3本が1単位となってタオル織物が作られている。糸の素材は吸湿性の良い綿を主に使用しており、タテヨコだけで織り上げた平織りに比べて、パイルの分だけ吸湿性が高くなる。この吸水はほとんど毛細管現象によるものである。繊維には撚りをかけてあるので、ループ状のパイル強度が高く、空気を多く含む。このパイル糸の目付けを増減させることにより、ボリューム感に変化をつけることができる。欠点としては、パイル糸が抜けやすいことがあげられ、浮かせた状態で織り上げてあるので、パイル糸を引き抜くとタテの部分の1本分が全部抜けてしまう。しかし、抜けたら根元で切ってしまえば、その後の使用に問題はない。